青森県八戸市で毎年2月に行われている「八戸えんぶり」。
豊作を願うこの祭りには八戸市内外から約30組ものえんぶり組が集まり、田植えを表現したユニークな舞が披露されます。
その姿を見ようと例年、全国から約25万人もの来場者が訪れる人気のイベントとなっています。
今回は2019年の八戸えんぶりの日程や歴史、見どころなどについて紹介します。
八戸えんぶりとは?
青森県の八戸地方を代表する民族芸能が今回紹介する「八戸えんぶり」になります。
こちらは国の重要無形文化財にも指定されており、青森県南部地方に春を呼ぶ伝統的行事です。
祭りの一番の見どころは、種まきや田植えなどの表現をした華やかな舞。
「太夫(たゆう)」と呼ばれる舞い手が馬の頭をかたどった烏帽子(えぼし)を被り、頭を大きく振る独特の舞いが特徴となっています。
祭りの期間中にはこの踊りを披露するために八戸市内外から約30組のえんぶり組が参加し自慢の舞を披露します。
そんな八戸えんぶり祭りには例年25万人もの来場者が訪れる人気のお祭りとなっています。
八戸えんぶりの歴史について
八戸えんぶり祭りは今から約700年〜800年前の鎌倉時代頃に始まったお祭りと言われています。
この頃に南部氏の祖・南部光行(なんぶみつゆき)が奥州の地にやっていたのですが、 奥州で迎える初めての正月に家来たちが酒に酔い抜刀乱舞が起こってしまします。
その怒りを沈めるために、農民・藤九郎(とうくろう)が農具を片手に賑やかな田植え歌を歌い踊り怒りを収目ていました。
ちなみにその時使った農具が柄振(えぶり)という以下の農具でした。
↓柄振(えぶり)
出典;http://www.medias.ne.jp
さらに、この時に歌って踊った田植え歌が現在の八戸えんぶりでも踊られている舞で、えんぶりの起源だと言われています。
その後の明治時代にはえんぶりがいかがわしい習慣として禁止に…。
それでも当時の有力者だった大沢多門によって長者山新羅神社の「豊年祭」という形で復活し、現在の姿に至っています。
八戸えんぶり2019の日程・会場について
2019年の八戸えんぶりの開催日程は以下の通りになります。
開催日程 | 2019年2月17日(日)~20日(水) |
会場 | ・長者山新羅神社・八戸市中心街・八戸市公会堂(有料) ・八戸市庁前市民広場・更上閣(こうじょうかく)(有料・要予約)・史跡根城の広場 |
地図 | 長者山新羅神社【青】・八戸市中心街【黄色】・八戸市公会堂【緑】 ・八戸市庁前市民広場【紫】・更上閣【茶色】・根城の広場【赤】 |
問い合わせ | ・(公社)八戸観光コンベンション協会 〒031-0075 八戸市内丸1-1-2(2階) 0178-41-1661 ・八戸市まちづくり文化スポーツ観光部観光課 |
八戸えんぶり2019のスケジュール
2019年の八戸えんぶり祭りのスケジュールは以下の通りに行われます。
2月17日(日)
時間 | 内容 | 会場 |
7:00〜 | 奉納摺り | 長者山新羅神社 |
8:00〜 | えんぶり撮影会 | 長者山新羅神社 |
10:00〜 | えんぶり行列・一斉摺り・参拝 | 八戸市中心街 |
10:40〜11:20 | 一斉摺り | |
12:15〜 | 御前えんぶり | 市庁前市民広場 |
13:00〜16:00 | えんぶり公演(有料) | 八戸市公会堂 |
18:00〜、19:00〜、20:00〜 | かがり火えんぶり | 市庁前市民広場 |
16:00〜、18:00〜、20:00〜 | お庭えんぶり(有料・要予約) | 更上閣 |
2月18日(月)
時間 | 内容 | 会場 |
ー | 史跡根城えんぶり撮影会 | 史跡根場の広場 |
13:00〜16:00 | えんぶり公演(有料) | 八戸市公会堂 |
18:00〜、19:30〜 | かがり火えんぶり | 市庁前市民広場 |
16:00〜、18:00〜、20:00〜 | お庭えんぶり(有料・要予約) | 更上閣 |
2月19日(火)
時間 | 内容 | 会場 |
ー | 史跡根城えんぶり撮影会(有料:入場料250円) | 史跡根城の広場 |
13:00〜、14:00〜 | えんぶり一般公開 | 市庁前市民広場 |
18:00〜、19:00〜、20:00〜 | かがり火えんぶり | |
16:00〜、18:00〜、20:00〜 | お庭えんぶり(有料・要予約) | 更上閣 |
2月20日(水)
時間 | 内容 | 会場 |
13:00〜、14:00〜 | えんぶり一般公開 | 市庁前市民広場 |
18:00〜、19:00〜、20:00〜 | かがり火えんぶり | |
16:00〜、18:00〜、20:00〜 | お庭えんぶり(有料・要予約) | 更上閣 |
八戸えんぶりの見どころを紹介!
例年25万人もの来場者が集まる八戸えんぶり祭りはたくさんの見どころがありますので、迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方のためにぜひ見てほしいイベントについて紹介しますので、参考にされてみてください♪
奉納摺り
まず最初に紹介するのが「奉納摺り」です!
こちらはえんぶり祭りに参加するえんぶり組が、長者山新羅神社に集まり奉納を行うという内容になります。
八戸えんぶりはこの奉納摺りを皮切りにスタートするので、いわば祭りの開会式という思われるとわかりやすいかと思います。
真冬の早朝に行われということもあり厳かな雰囲気に包まれている奉納摺りは、祭りの前の静けさを肌で感じることができるでしょう。
【場所】長者山新羅神社
所要時間:1~2時間程度
えんぶり行列
長者山新羅神社での奉納摺りを終えたえんぶり組は、長者まつりんぐ広場に移動し残りの組みの奉納摺りが終わるのを待ちます。
全てのえんぶり組が集まった後はいよいよえんぶり行列の始まりです。
えんぶり行列ではそれぞれの組みによって衣装や特徴が異なります。
中には小さいお子さんも行列に参加しているのでその頑張っている姿をぜひ見てあげてくださいね♪
【場所】長者まつりんぐ広場~中心街
所要時間:40分程度
一斉摺り
えんぶり行列が市内の中心部に到着すると行われるのが、八戸えんぶりの中で一番のに見どころになる「一斉摺り」が行われます。
こちらは祭りに参加した全てのえんぶり組が一斉に舞を披露します。
総勢1000人もの参加者が一斉に舞う姿はまさに圧巻の一言!
一斉摺りではそれぞれの踊りが行われるようになりますので、特徴や違いなどを楽しむことも出来ます♪
【場所】長者山新羅神社
所要時間:40分程度
えんぶり公演
えんぶり公演は祭りの中で唯一屋内で行われるイベントとなります。
外での舞と違い、迫力の摺りなどを感じることができるのもオススメなポイントです。
こちらは八戸市庁前広場の特設ステージで披露される「えんぶり一般公開」とは違い、こちらは有料となっています。
それでも、しっかりとしてステージで行われるので『余すことなくえんぶりを堪能したい!』という思われている方は特にオススメです!
【場所】長者山新羅神社
【料金】 前売券900円 当日券1000円
かがり火えんぶり
かかり火えんぶりは八戸支庁前広場のかがり火が焚かれる前で行われるイベントになります。
かかり火の灯のみで披露されるえんぶりは昼間とはまた違った雰囲気の舞に…。
烏帽子(えぼし)がきらめく太夫(たゆう)の舞や、夜空に響きわたるお囃子は情緒たっぷりな雰囲気を味わうことができるでしょう。
夜の屋外で行われるえんぶりの舞はかがり火えんぶりのみとなりますので、こちらもお見逃しなく!
※18日は19:30より5組一斉摺り
【場所】八戸市庁前広場
所要時間:1時間程度
史跡根城えんぶり撮影会
日本100名城にも選ばれている史跡根城(ねじょう)の本丸主殿前で行われるのがこちらのイベント。
情緒ある史跡根城をバックに迫力あるえんぶりの舞を撮影することが出来る唯一の2日間となります。
撮影されたい方はぜひ足を運ばれてみてくださいね!
【場所】長者山新羅神社
【料金】 250円(史跡根城の広場入場料)
お庭えんぶり
かつて「だんな様」と呼ばれるほど大地主や有力商家などの格式の人に対し、土間や座敷で披露されていたと言われる「お庭えんぶり」。
明治~大正時代の財閥の邸宅「更上閣」(こうじょうかく)の庭園で行われるのがこちらのイベントは、特別な空間を味わうことができること間違いなし!
夜の庭園で披露されるえんぶりのほか、甘酒と八戸せんべい汁を味わいながら鑑賞するひとときは、だんな様になった気分を味わえることでしょう♪
【場所】長者山新羅神社
【料金】 2100円(八戸せんべい汁・甘酒つき、前売りのみ)
八戸えんぶり2019の鑑賞券について
八戸えんぶり2019では更上閣で行われる「お庭えんぶり」と八戸市公会堂で行われる「えんぶり公演」の鑑賞券が発売されています。
詳しい情報を載せておきますので、参考にされてください。
お庭えんぶり
開催日時 | 2019年2月17日(日)~20日(水) 各日3回 (1)16:00~ (2)18:00~ (3)20:00~ |
場所 | 更上閣 (八戸市本徒士町5-4) ※JR八戸線「本八戸駅」から徒歩約15分) |
人数 | 各回120席 |
料金 | 1席 2,100円(甘酒・せんべい汁付き) ※全席前売 |
販売開始日 | 2019年1月9日(水)9:00~ ※土日祝を除く |
販売所 | (公社)八戸観光コンベンション協会 〒031-0075 青森県八戸市内丸一丁目1-2 (八戸圏域水道企業団・内丸庁舎2階) 0178-41-1661 |
※更上閣には駐車場がありませんので、お車でお越しになられる方は近隣の駐車場をご利用ください。
えんぶり公演
開催日時 | 2019年2月17日(日)・18日(月) 13:00~16:00 |
場所 | 八戸市公会堂 (八戸市内丸1丁目1−1) ※JR八戸線「本八戸駅」から徒歩約8分) |
人数 | 各回120席 |
料金 | 1席 前売券900円 当日券1000円 |
販売開始日 | 2019年1月9日(水)9:00~ ※土日祝を除く |
販売所 | (公社)八戸観光コンベンション協会、はっち、ラピア、はちのへ総合観光プラザ |
問い合わせ | (公社)八戸観光コンベンション協会 〒031-0075 青森県八戸市内丸一丁目1-2 (八戸圏域水道企業団・内丸庁舎2階) 0178-41-1661 |
八戸えんぶり2019のアクセス方法
ここでは八戸えんぶりの電車と車でのアクセスについてお伝えします。
電車でのアクセス
電車でアクセスされる際の最寄駅はJR八戸線「本八戸駅」となります。
そこから会場となっている八戸公会堂までは徒歩約8分で到着することができます。
車でのアクセス
車でアクセスされる際の最寄ICは八戸自動車道「八戸IC」となります。
そこから会場までは約15分で到着することができます。
八戸えんぶり2019の駐車場について
八戸えんぶりでは臨時の駐車場などは用意されていませんので、車で行かれる際は近隣の駐車場を利用することになります。
そこで駐車台数の多い以下の3つ駐車場がオススメです!
八戸市中央駐車場
住所 | 〒031-0075 青森県八戸市内丸1丁目1-10 |
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地図 | |
会場までの時間 | 徒歩約7分 |
営業時間 | 7:30-22:00 ※22:00-7:30の間は入出庫できません |
収容台数 | 436台 |
料金 | 全日 1時間まで(7:30-22:00) ¥160 1時間超え(7:30-22:00) ¥80 30分 全日 22:00-7:30 ¥30 30分 |
タイムズさくら野百貨店八戸店
住所 | 〒031-0032 青森県八戸市三日町13 |
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地図 | |
会場までの時間 | 徒歩約5分 |
営業時間 | 24時間 |
収容台数 | 326台 |
料金 | 08:00-18:00 60分¥200 18:00-08:00 60分¥100 ■最大料金 |
タイムズ三春屋
住所 | 〒031-0031 青森県八戸市番町45 |
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地図 | |
会場までの所用時間 | 徒歩約8分 |
営業時間 | 24時間 |
収容台数 | 196台 |
料金 | 月-金 00:00-24:00 60分¥150 土・日・祝 00:00-24:00 60分¥150 ■最大料金 |
以上がオススメの駐車場となります。
八戸市中央駐車場の利用を検討されている方は22:00~7:30の間は入出庫できませんので注意されてください。
八戸えんぶり2019の交通規制について
祭り期間中で交通規制が行われるのは2月17日(日)のみです。
現時点で2019年の交通規制情報は公開されていないのですが、昨年の2018年は以下の場所で交通規制が行われています。
まず「えんぶり行列」が行われる9:30~は下記の場所で交通規制が行われます。
続いて「えんぶり一斉摺り」が行われる10:20〜11:40までの間では先ほどと同じ場所が車両通行止めとなります。
時間帯によって規制が変わってきますので、付近を通行される方は注意されてください。
※2019年の交通規制については情報がわかり次第、公開いたします。
八戸えんぶりに行かれる際の服装について
八戸えんぶりは真冬の2月に行われる祭りになりますので、防寒対策をしっかりとされた上で参加する必要があります。
場合によっては氷点下10度になることも・・・。
八戸えんぶりは今日まで。明日から春に~・・・
_人人人人人人人人人人人人_
> 2/22 最低気温-10℃!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄— kohchin (@kohchin2010) 2018年2月20日
ということで帽子や手袋はもちろん、耳あてなどをされて出来るだけ素肌をさらさないようにすると寒さをしのぐことができると思います。
また、会場では暖かい食べ物も販売していますのでそちらで体を温めるのも1つの方法です。
全国的に有名な「八戸せんべい汁」も販売されていますので、食べたことがない方はぜひ召し上がってみてくださいね♪
まとめ
いかがでしたか?
今回は八戸えんぶりについて紹介させていただきました。
寒い時期に行われる祭りですが、総勢1000人で舞う一斉摺りはまさに圧巻の瞬間となりますので、気になった方はぜひ足を運ばれてみてくださいね♪